今年の発表会は、「子どもから始まるわくわく発表会」と題しました。
今、本園のみならず全国で、あるいは世界的に幼稚園・保育園では、幼児期にどのような経験をさせることが子どもの将来に役立つか従来の姿にとらわれずに見直され、保育者主導の保育から子ども主体の保育へ変わろうとしています。
子どものやりたいことを第一か、子どもにさせたいこと第一か、違いは始点と終点
従来の保育との違いは、子どもがやりたいことを第一にするか、子どもにさせたいことを第一にするかの違いです。従来の子どもにさせたいことを第一にする保育は、大人の願いから始まり、ダンスにしても勉強にしてもしつけについても、子どもは大人が満足するのを見て終了します。時には見かけを作ることでごまかすかもしれません。
子どものやりたいことを第一にする保育は、子どもが自分のやりたいことを見つけることから始まり、追求します。色々な困難にぶつかりますが、うまくいけばそれはそれで、しかしうまくいかなかった経験も自分の成長の糧になっていきます。そうした積み重ねが、自分を連続的に成長させる人生の根っこを作るのです。
終点は飽くなき自己成長=人生の根っこ;大人の満足で終わらない
私も含めてですが、子ども主体、やりたいこと第一の保育・教育を経験して来なかった人達からは、将棋の藤井八冠やフィギュアの羽生結弦さんのような、自分の満足の飽くなき追求と自己成長は生まれにくかったのではないでしょうか。先生や親に評価される事で満足し、自分のやりたいことを深追いすることは少なく、手近なゲームや暇つぶしで満足していたかもしれません。
本園では、子ども主体の、成長の飽くなき追求を幼児期に経験させたいと願っています。まだまだ不十分ですが、発表会も終わりでなく通過地点です。ここでの経験がその後に生きていくことを願っています。子ども達を励ましていただけると有り難いと思っています。